導入事例
IPO準備企業が押さえるべき勤怠管理の要件
監修: 内山 美央(代表|特定社会保険労務士)/公開: 2026-03-14/更新: 2026-04-08
IPO主幹事・監査法人から指摘されがちな勤怠・労務管理のチェック項目を社労士が解説します。
IPOを目指す企業が監査法人から必ず指摘される論点のひとつが労務管理の整備状況です。
特に「労働時間管理」は、IPO審査の中でも最重要項目です。労働時間管理が適切でない場合、その他の重要項目も適切に管理し、運用することが難しくなります。
必須要件1:自己申告の労働時間だけでなく、PCログなど実際の在社時間との乖離の把握が必要です。勤怠管理システムの記録と実態に大きな差がある場合、労務監査で課題となります。
必須要件2:未払い残業の洗い出しと清算。IPO申請前に過去の未払い残業を精算することが一般的で、勤怠データの遡及計算機能が必須です。
必須要件3:36協定・フレックスタイム制の適正運用。協定届の記載と実態の乖離があると致命的です。
必須要件4:管理監督者の範囲。名ばかり管理職の指摘を防ぐため、役職と職務実態の整合を記録として残す必要があります。
必須要件5:上場後も継続できる運用フロー。人事労務担当者の属人化を避けるため、システム化・マニュアル化が重要です。
これらを満たすには、単なるツール導入ではなく、就業規則改訂・運用フロー設計・教育を同時に進める必要があります。社労士の並走が有効です。